祇園をどり『濃彩京襖絵』
本日も、ご訪問ありがとうございます
京都の四季とCobaのお花と共に暮らす日常をお便りします♪
11月の始めの連休に、祇園会館にて開催された、
第57回祇園をどりを観に行ってきました
祇園をどりは、2014年11月1日(土) ~10日(月)の間、
午後13:30~・16:00~の2回公演(約1時間)でした
『祇園東歌舞会』の芸妓さん、舞妓さんが
伝統の名にふさわしい円熟した伎芸を披露し、
京都の秋に彩りを添えました
祇園をどりは、毎年伝統をうまく調和させた“新企画”で構成されて、
華やかで特徴ある舞台は人気を博しています
Cobaは祇園をどり初体験この日をとっても楽しみにしておりました
唯一この『祇園東』だけが秋のみの公演となっています
(春の開催はありませんよぉ)
少し早めに行きまして、お茶席で抹茶をいただきました
演目は、濃彩京襖絵(いろどりこききょうとのふすまえ)
風物の美しさが凝縮されています
舞台が始まるまでに、パンフレットで下調べです
濃彩京襖絵は、京都にある名所旧跡で
実際目にすることの出来る『襖絵』にちなんだ踊りで構成されているとのこと
(牡丹図・梅花禽鳥図・浪濤図・朝顔図・桜花図)
そして、舞台をつとめる芸妓さん、舞妓さんもまた、
美しさを追求し日々鍛練されています
この二つが折り重なってうまれる世界が、
舞踊という動きを含んで、なおも趣深い空間になるということですねぇ
(因みに今年、京都の花街の文化は
伝統と独創性を融合させた舞が全六景にわたって楽しめる、
Cobaの出来る範囲ではありますが、
『襖絵』と共に、皆様にもお伝えできたらなぁと思います
まずは、序景、お茶席にて・・・始まります
名にし負う 匠が筆の風流を
いざや見んとて おとめらが あけし襖の その先に
舞妓さん達は『襖絵』を見に行こうと思い立ちます
第一景 牡丹図 〈大覚寺〉
牡丹の花を手にした“獅子の精”による華やかな踊りです
ここで登場する『襖絵』は牡丹図です
京都市右京区嵯峨にある「大覚寺」(正式名は旧嵯峨御所大覚寺門跡)、
宸殿・牡丹の間の18面からなる『襖絵』の一部です
東・北・西側の三方にわたってしつらえられた、
牡丹図に出てくるのは、「紅白梅図」と表裏をなす北側の8面になります
図は大ぶりな牡丹の花株を
横長の画面の中にほぼ平行に配置していく、という
まさに異色のもので、こうした構図法については、
山楽による“大和絵学習の成果”とみる意見が提示されているそうです
第二景 梅花禽鳥図 〈山科毘沙門堂〉
咲いたばかりの梅の花に、山鳥と鶯がおとずれて、梅をとりあいます
梅の木に鶯ならぬ山鳥が描かれた“とりあわない”絵を題材にしています
Cobaはこの第二景が一番興味をそそられました
ここで登場する『襖絵』は梅花禽鳥図です
梅花禽鳥図(ばいかきんちょうず)は、
京都市山科区の「山科毘沙門堂」(護法山安国院出雲寺とも毘沙門堂門跡とも)、
宸殿の御成之間上段の間にあります
襖には“梅に山鳥、竹林に島ヒヨドリ”が描かれていて、
“梅に鶯、竹に雀”の常識から外れていることから、
鳥合わず(取りあわず)の意味
この部屋は『とりあわない部屋』とも呼ばれていて、
“住職が会いたくない客人が通される間”、だったとも言われているんですって
第三景 浪濤図 〈禅林寺〉
荒々しい岩にうねる波
長谷川等伯の名画を背景に芸子さんが海の風景を踊ります
ここで登場する『襖絵』は浪濤図です
一般には通称の永観堂(えいかんどう)の名で知られていますね
この浪濤図は、禅林寺大方丈中之間の『襖絵』でしたが、
現在は軸製されているそうです
金箔による雲霞が水墨画の岩の存在を際立たせています
このような作例は、等伯以前には見当たらないとのことなのです
鋭利で荒々しい岩と、繊細で曲線で描かれる波が好対照で美しい
優雅でたおやかな芸子さんが、
激しく力強い海の舞を踊ることにかけているのでしょうねぇ
第四景 朝顔図 〈天球院〉
美を競い合って、鴨居まで伸びようとする青と白の朝顔
そうこうするうちに、時は過ぎ日が高くのぼってしまいます
ここで登場する『襖絵』は朝顔図です
「妙心寺」の塔頭のひとつ、「天球院」にあります
(「天球院」には京狩野派の祖、
狩野山楽・山雪の2人が描いた障壁画が多数収められていますねぇ)
もしある年、庭に全く朝顔が咲かなかったとしても、
この『襖絵』の朝顔を眺めていると、
今年の朝顔も綺麗咲いたなぁと錯覚してしまうかもしれませんねぇ
第五景 桜花図 〈二条城〉
第六景 祇園東小唄 フィナーレ
この続きは、また後日ということにしまして・・・
本日も、最後までお付き合いありがとうございましたぁ