冬土用・自愛の時
本日も、ご訪問ありがとうございます
京都の四季とCobaのお花と共に暮らす日常をお便りします♪
皆様、冬土用というのはご存知でしょうか
『土用』というと夏を思い浮かべる方が多いと思いますが、
夏に体を労わる時候としても知られる『土用』は、
四季全てにあって、冬の土用は寒中に訪れ冬土用と呼ばれていますよ
2015年の冬土用は1月17日~2月3日になります
『土用』というのは、「土旺用事(どおうようじ)」の略で、
季節と季節の間の大気変化、季節の調節の変化の役目を受け持っているものです
『立春』・『立夏』・『立秋』・『立冬』等を思い浮かべることが多いと思いますが、
人間の体調に当てはめると、春の『土用』は夏に対して、
夏の『土用』は秋に対して・・・.というように、
それぞれに適応した抵抗力をつける働きをするものということになります
この時期は身体が次の季節へ移行している為に
体調を崩し易くなりますね
このような時に疲労等で抵抗力が低下していると、
発病もしくはちょっとした風邪等も治りが悪く長引いたり、
なぜか体調や気分がすっきりしなかったり、
病気が急に悪化するということもありうるという、侮れない時期なのです
【陰陽五行説】で、春・夏・秋・冬をそれぞれ「木」・「火」・「金」・「水」とし、
「土」を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、
『立春』、『立夏』、『立秋』、『立冬』の前の18日間を『土用』といいますよ
まさしく、次の季節へ移る前の調整期間ということになりますねぇ
最初の日を”土用入り”、最後の日を“土用明け”といいます
(入りの日によって18日間でない場合もあるそうです)
ここで、季節の移り変わりを表す歳時記、
雑節について簡単に・・・
『二十四節気』は、中国から渡来したことはご存知の方が多いかと思います
『二十四節気』は更に「七十二候」に細かく分けられています
ここまでの考え方は渡来した内容を踏襲しているのですが、
やはり風土の違いがあるために、
「七十二候」については何度か見直されています
そうした中で、“農業”に関連して生まれたのが雑節になります
《二百十日》・《彼岸》、そして『土用』があります
この中で、《彼岸》は春と秋の二回、『土用』は春夏秋冬ということですね
どれも“五穀豊穣”のために必要なことを説いていて、
それを守ることで田畑を耕し、実らせ、
自らの健康と生活を営んできたお守りのような節目になります
その中で『土用』は忌むべきこととして、
四季のいずれも「土」にまつわることを避けるようにとされています
『土用』の時期は、「土」の氣が強いため、
「土」に触れると体調を崩すと考えられたためなのです
この期間は農作業だけでなく、
埋葬(当時は土葬)も延期するようにしていたといいます
現在でも新増改築、移転、結婚、土いじりや動土も避けた方がいいといわれているんですよ
2015年の『大寒』は1月20日です
“寒の水”はとても澄み渡り、研ぎ澄まされ、
この間の水には滋養があるとも言われています
寒さも後半に入ったという知らせであると同時に、
厳寒の季節にしか出来ないことや見られない景色もありますね
例えば、高野豆腐(凍て豆腐)、寒天、寒造りの日本酒等になりますが、
こちらは又『大寒』の頃にご紹介したいと思います
また、「土」の中では私達が気付かない間に多くの命が育まれていて、
自然にその姿を見せ始めてくれます
雪の積もった土を少しづつ押しのけるようにして現れる姿には、
力強い生命力を感じますねぇ
そんな植物達も少しずつ、それでもほんの少しずつ、
時間をかけて目覚めて行きますね
「土」に触れられず、水仕事の多い冬土用は『節分』まで続きます
植物がおそるおそる暖かい「土」のそばに自生するように、
私達もこの時期は、自らを労わることが大切です
季節が少しずつ移り替わるように、
私達も少しずつ春へと力を蓄えて行きたいものですねぇ
皆様、どうぞご自愛くださいませぇ~