如月◎真朱月
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京都の四季とCobaのお花と共に暮らす日常をお便りします♪
2月、如月(きさらぎ)
日本では旧暦の2月を如月(絹更月、衣更月と綴ることも)と呼び、
現在では新暦の2月の別名としても用います
如月という名前の由来には諸説あります
・旧暦2月でもまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから「衣更着(きさらぎ)」
・草木の芽が張り出す月であるから「草木張月(くさきはりづき)」
・前年の旧暦8月に雁(がん)が来て、更に燕(つばめ)が来る頃であるから「来更来(きさらぎ)」
・陽気が更に来る月であるから「気更来(きさらぎ)」
旧暦2月は新暦では3月頃に当たって、梅の花が咲く時期です
このような、徐々に春めいてくることを表す言葉こではないかという説もあります
ところで、今は、「きさらぎ」は漢字で如月と書きますね
これは、紀元前2世紀頃の中国の辞書『爾雅(じが)』の中に、
「二月を如と為す」という記載がありまして、
古く中国で、2月のことを「如」と表していたことに由来しているのだそうです
「如」は本来「従う」という意味で、
“ひとつが動き出すと次々に従って動き出す。その動き出す状態”
つまり、“自然や草木、動物など、全てが春に向かって動き出す月”、
ということで「如」をあてたとされるんですって
如月以外にも旧暦2月をさす言葉があります
「仲春(ちゅうしゅん)」、「雪消月(ゆきげづき)」、
「梅見月(うめみづき)」、「初花月(はつはなづき)」など・・・
昔の人達は、冬から春に向かう様々な自然の様子で
旧暦2月を例えたのですねぇ
如月は季節としては「初春(しょしゅん)」
※『立春』から『啓蟄』の前日まで(2015年は2月4日から3月6日)ですよぉ
ここで、豆知識を・・・
2月は【グレゴリオ暦】で年の第2の月に当たり、
通常は28日、閏年では29日となりますね
他の月の日数が30または31日なのに対して、
2月だけ28日又は29日なのはといいますと、
「アウグストゥス」が紀元前8年、8月の日数を30日から31日に変更し、
そこで不足した日数を2月から差し引いた為であるといわれています
それ以前の【ローマ暦】では、年初は3月であったために、
単に年末の2月から日数を差し引いたんですって
そんな感じでいいのと、ちょっと驚きですよね
如月・・・少しずつ寒さは緩み、池の氷も雪も消えてゆく頃
雪間
雪の晴れ間、または、積もった雪が消えてきて地面が見えている所のこと
牡丹雪
霜華(しもばな)
水仙にも色々あって、早咲きものはお正月前頃には既に咲き出しています
3月中旬頃から咲き出すものは、花が一周り大きいものが多いようです
3月から4月頃に開花しますよ
地中海沿岸原産で、平安末期に中国から渡来しました
漢名は「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」
という中国の古典からきています
ギリシャ神話の美少年の名前で、
“泉に映った自分の姿に恋をして、毎日見つめ続けたら
いつのまにか1本の花になってしまった・・”といわれてます
「ナルシスト」というのは、ここからきているんだそうですよ
雪の中でも春の訪れを告げる春告花の一つです
藪椿は日本特産で、一重や八重があって、園芸品種多数、
「佗助(わびすけ)」など、いろいろな種類があります
『古事記』では、「都婆岐」、『日本書記』には「海石榴」の字で登場して、
椿の字は『万葉集』で初めて登場します
「つばき」の読み方の由来には諸説あって、
1.”光沢がある”意の古語「艶葉木(つやはき)」から
(葉は濃い緑色で光沢でピカピカです)
2.葉に厚みがある意味の「厚葉木」から
3.強い葉っぱの木の意味の「強葉木」から
4.落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ていて、「鍔木(つばき)」の名から
5.朝鮮名の「冬柏(つくばく)」の名から
現在は椿の字で知られますが、この椿の字は
日本で作られた字(春に花咲く)ですが、
中国で椿は、栴檀(せんだん)科の高木の「ちゃんちん」という木を指して、
漢名で、日本の椿は「山茶花」と記します
(日本では「山茶花」は「さざんか」で定着していますが・・・)
葉や枝ぶりが「梅」に似ておいて、
また、実のつき方も小さな梅の実のように見えることから梅擬
鑑賞の対象は花より果実です
梅擬は晩秋から初冬にかけて赤い実をつけます
小鳥を使って種を遠くの方に運んでもらうんですねぇ
3月から4月頃、毛におおわれた花穂をつけます
他のヤナギ類よりも一足早く花を咲かせることから、
“春の訪れを告げる植物”になりますよぉ
尾状の花穂を、猫のしっぽに見立てて命名されました
絹状で銀白色の花穂が特徴的ですが、
薄ピンク色の「ピンク猫柳」という種類もあるんですって
別名を「狗尾柳(えのころやなぎ)」
そして2月、如月は真朱月(しんしゅづき)
2月如月は、すべての草木がふたたび萌いずる季節
春に向かう期待を高めるのは、『立春』という言葉
とはいえ、寒さで衣服を重ね着する日も多いことから、
「衣更着」という説もあって面白いですよねぇ~
真朱は天然鉱物の「朱砂(しゅさ)」を原料とする鮮やかな色
そして薄氷の寒さをカバーするのは、黄味を含んだ炎のような赤です
1月往(い)ぬる(行くとも)、2月逃げる、3月去るというように、
月日は駆け足で過ぎて行きます
睦み合う”として【睦月(むつき)】
“寒さが増し、衣を更に着る”という意味で「衣更着(きさらぎ)」
【弥生(やよい)】と呼ばれていますね
春の息吹を感じる頃、大きく躍動し、「静」から「動」へと移りいく時節です
駆け足で移ってゆく季節に置いて行ってしまわれない様に
一日一日懸命に充実した日を過ごしたいものですねぇ~